素点の価値

ちょっと考えてみた程度なので質はお察し

素点の価値といいつつ素点依存の弾消しスコアなどについては考えてない

 

チャプター・・・道中の一部分、通常1つ分、スペル1つ分という想定。定義が曖昧だが、道中では自分の好きなように切ってチャプターとしていい気がする。練習はしづらそうだけど。

勿論、チャプター終了時に一気に素点が上がる訳ではなく、ある一つのチャプター内でじわじわと素点が上昇する訳だが便宜上それは無視して考える。(紺珠伝だとチャプター終了時にも上がるけど)

チャプターは1面最初をチャプター 1として、6面ボス最終スペカをチャプター mとする。後述するが、6ボスラスぺ後に発生する点符回収の空チャプターを用意するので、全体としてチャプターが m+1個存在することになる。

以下ではチャプター 1 C_1、などと表記する。

また、点符と同じ扱いをされるPアイテムも含め、「点符」とまとめる。

 

文字、関数の設定

初期素点を p_{min}とし、そこから C_1 \Delta_1素点上昇、 C_2 \Delta_2素点上昇... としたいが、以下では異なる通しの比較を行うため素点の増加分 \Deltaにはチャプター番号に加え、通しの番号を添え字としてつけておく。例えば、通し T_1のチャプター10での素点増加分は \Delta_{T_1, 10}とする。

ある通し tでの C_k凸時点での素点、すなわち p_{min} + \Delta_{t, 1}+\Delta_{t,2}+...+\Delta_{t,{k-2}}+\Delta_{t, {k-1}} p_{t, {k-1}}とする。なお、 k 1 \leq k \leq m+1なる自然数。一応 p_{min}=p_0と定義しておく。どんな通しでも初期素点は同じなのでこれには通し番号の添え字をつけない。

素点がカンストする場合、その素点を p_{max}とする。

 C_k内で得られる点符の枚数を f(k)とする。 kの定義は上の自然数範囲に加え、 k=0を追加。なお、 f(0)=0とする。これは次に出る関数 gでの都合。関数 fを用いて新たな関数 g g(i, j) =\sum\limits_{n=0}^{j} f(n) -\sum\limits_{n=0}^{i-1} f(n) = f(i) + f(i+1)+ ... + f(j-1)+ f(j) とする。 i, jは、 1 \leq i < j \leq m+1なる自然数。定義からわかるように、 g(i, j) C_iから C_jまでの間で得られる点符の総枚数を表す。

 

話の前提

  1.  C_kにおいて2つの通しの間で差異が発生。
  2.  C_1〜C_{k-1}(ただし、 k=1の場合は C_1)と C_{k+1}〜C_{m+1}でのプレイ内容は全く同じものと仮定しておく。同作品同難易度同機体でのプレイ。予定外の被弾、ボム打ち過ぎ、 C_k終了後の解放ゲージの数字が違う、などのリソースに変化をもたらす( ≈C_{k+1}以降のプレイに影響を与える)ような相違は C_kで発生しないとする。想定してるのは、例えばテイルフィンスラップでの下避けパ(そんなものはないが)と回転パではグレイズ数が大幅に異なるが、そのグレイズ数が点符によって得られるスコアへ与える影響、解放をしっかり6ゲージで打つことで素点を効率よく上げられたか、みたいな相違。
  3.  C_k内で生まれた素点の差分は、 C_{k+1}以降においてのみ影響し得ると仮定。すなわち、 C_kで点符を得る場合、その点符獲得時のスコア差分は考えない。
  4. スペカ終了時に出る点符は、スペカ自体のチャプターではなく直後の通常のチャプターに含める。1~5ステージのラスぺ撃破後に出る点符は次のステージの開幕のチャプターに含める。6ボスラスぺ後に発生する点符回収の空チャプターを用意する。
  5. 少なくとも C_{k+1}以降においては、点符を全て黄色回収するものとする。
  6. 天空璋だと解放による弾消しスコア上昇、紺珠伝だとグレイズ数&撃破率に応じたスコア上昇など各作品において点符以外でのスコア上昇は死ぬほどあり、中には素点に依存するスコア上昇のシステムもあるが一旦置いておき、点符で得られるスコアにおける差分についてのみ考える。

以上

適当なところ、疑問点

  • 紺珠伝の場合は最低でも200グレイズできるか否かでリソース変動するんやったけど200は超えるやろ!w(エアプ)
  • 天空璋は C_kで6ゲージで打てるかどうかで C_{k+1}凸時の解放ゲージの数字にも影響出るかと思われるが一旦置いておく。他にも同様の問題は発生し得る。
  • 残機に余裕がある場合でも天空璋などだと被弾時に点符換算されるPアイテムの枚数が減少するので、影響あり。それ以前の作品なら点符によるスコアには影響なし? 最終残機点は残機がすっげえあふれ出る作品以外(てるまびー)おそらく減るし、P3とP4だとスペル取得までの時間が異なる故SCBにも差が発生するけど点符によるスコア差とは別問題。
  • 上で言ってた3つ目の仮定については C_kが道中かスペカ・通常によって問題化したりしなかったりする気がした。道中の場合、 C_k内では恐らく「素点が上がりつつ、点符を回収する」という状況になるので、 C_kで発生する素点の差が C_k内で得られる点符の価値に差を与える。一方、スペカの場合は同チャプター内で点符が出ず(注:前提4)、通常の場合の点符は C_kの最初に発生する一つ前のスペカ撃破によるものなので、この時点では異なる2つの通しの間でまだ素点に差がついていないと考えられる。よってこれら2つの場合では3の仮定は問題なし。まあ、誤差じゃない?

本題

ある通し T_1では、上手くいって C_kで素点上昇 \Delta_{1,k}

別の通し T_2では、上手く行かず C_kで素点上昇 \Delta_{2,k}

(ただし、 \Delta_{1,k} > \Delta_{2,k} p_{1, {k+1}} < p_{max} p_{2, {k+1}} < p_{max})

とする。

この時、 C_k終了後の素点差は

 \Delta_{1,k}-\Delta_{2,k}

となる。

場合1・・・素点が最後までカンストしない場合

容易

 C_{k+1}以降は点符1枚の回収ごとに T_1 T_2 \Delta_{1,k}-\Delta_{2,k}分の差がついてくるので、 T_1 T_2とで、点符で獲得するスコアの差は

 g(k+1, m+1) \cdot (\Delta_{1,k}-\Delta_{2,k}) 

となる。

場合2・・・素点がカンストする場合 

厳密にやろうとしたら頭おかしくなった。添え字あたりが怪しくなった。

 

この場合特有の前提、文字設定など

  1.  T_1、T_2でともに素点がカンストする。
  2.  T_1 T_2でのカンスト到達チャプターをそれぞれ C_{u+1} C_{v+1}とする。(ただし、 0 \leq u<v \leq m

以上

 

 C_uまでは素点の差分が保存されるので、 C_{k+1}から C_{u+1}までの点符で得られるスコアの差は大体

 g(k+1, u+1) \cdot (\Delta_{1,k}-\Delta_{2,k})

となる。

大体、と書いたのは C_{u+1}で起こる誤差に起因する。 C_{k+1}から C_{u}までは真に素点差が保存されるので問題無いが、 C_{u+1}終了時には T_1カンストしている。例えば C_{u+1}の序盤でカンストした場合を考えてみると、同チャプター終盤で得る点符については素点差が \Delta_{1,k}-\Delta_{2,k}からずれる可能性が高い。

 T_1カンストするチャプターである C_{u+1}について考える。このチャプターでの T_1での素点上昇は p_{max}-p_{1, u}。一方、未だにカンストしない T_2の方の素点上昇は \Delta_{2, u+1}

よって、 C_{u+1}終了時の両者の素点差分は、

 p_{max}-p_{1, u}+\Delta_{1, k}-\Delta_{2, k} - \Delta_{2, {u+1}}(=p_{max}-p_{2, u}-\Delta_{2, u+1})

複雑だけど、 p_{max}-p_{1, u}=\Delta_{1, u+1}や、 p_{1, u} - \Delta_{1,k}+\Delta_{2, k}=p_{2,u}を考えるとわかりやすいかも知れない。以下はイメージ図。

 

 

次に、それより一つ後の C_{u+2}から C_{v+1}までについて考える。この間、 T_1の方の素点は p_{max}で一定だが、 T_2の方は単調増加していき、 C_{v}で初めて素点がカンストする。

よって、例えば C_{u+2}終了時の両者の素点差分は

  p_{max}-p_{1, u}+\Delta_{1, k}-\Delta_{2, k} - \Delta_{2, {u+1}} - \Delta_{2, u+2}

という風になる。チャプターが進むにつれて末尾の \Deltaの項がどんどん追加され、引かれる値が大きくなっていくので、両者の素点差分はどんどん縮んでいく。式が複雑になってきたので見かけ上ではあるが簡略化を行う。

定義

 u+1≤n≤vなる nに対して、 C_n終了後の T_1 T_2の素点の差分を a_nとする。

一応、 p_{2,n}=p_{min}+\Delta_{2,1}+\Delta_{2,2}+…+\Delta_{2, n} を考えることにより

 a_n=p_{max}-p_{1, u}+\Delta_{1, k}-\Delta_{2, k}-p_{2,n}+(p_{min}+\Delta_{2,1}+\Delta_{2,2}+…+\Delta_{2, u})

と書ける。

よって、 C_{u+2}から C_{v+1}までの点符で得られるスコアの差分は

\sum\limits_{n=u+2}^{v+1} f(n) \cdot a_{n-1}

で与えられる。

 

 C_{v+2}以降は T_1 T_2共に素点が p_{max}カンストしているため点符によるスコアの差分は 0

 

以上より、全体としては点符によって得られるスコアの差分は

 g(k+1, u+1) \cdot (\Delta_{1,k}-\Delta_{2,k})+\sum\limits_{n=u+2}^{v+1} f(n) \cdot a_{n-1}

となる。

理論適用ワンチャン

永夜抄

上述の理論との整合性の問題

素点はカンストしない部類。人妖ゲージという特殊システムの都合上、機体によって整合性の問題が発生したりしなかったりする。人間逢魔状態で上部回収するか否かに依存して、点符によるスコア差が可変的(素点の等倍or2倍)になる。しかし、これはチーム機体と人間単騎特有の問題で、人間逢魔にならない妖怪単騎では上述の理論が当てはまりそう。

 

厳密に言えば C_{k+1}以降で得られる点符 = g(k+1, m+1)の内人間回収するものとその他とに分けるような形で分類→(前者の枚数)×(素点差)×(2倍)、(後者の枚数)×(素点差)×(等倍)をして両者の積を最後に足し合わせる必要。しかし素点の価値を気にするのはスコアラーくらいだし永夜抄proスコアラーはほぼ人間回収するだろうから(いや知らんけど)、(後者の枚数)が0に近似できて、大体上述したところの

 2 \cdot g(k+1, m+1) \cdot (\Delta_{1,k}-\Delta_{2,k})

で考えられる。

 

個別作品で具体的に考える

 

天空璋

 

場合1のとき

很容易。当たり前のことを確認している感じ。

 

準備

  • 残機2
  • ボム3
  • 素点100000
  • 解放ゲージ6
  • P4.00
  • スコア0

で鱗粉からスタートしてみる。

 

なお、鱗粉を C_kとする。

本当にクレイジーフォールウィンドまで同一のプレイをやるのは無理なので、ここでは擬似的にラルバ通2が最後のチャプターだと思い込む。よってラルバ通2後に、実際は6ボスラスぺ後に置かれる空のチャプター C_{k+2}を導入する。(このチャプターで得る点符は0枚だが)よって、上で言っていた m k+1に置き換えて考えられる。

 T_1は鱗粉でゲージ6解放2回、 T_2は鱗粉でゲージ6解放1回とゲージ5解放1回をおこなった。ボムは3回使った。

打ち込み点、季節アイテム点のようなものは誤差なので無視する。

 

下の表を参照のこと。

B4に書かれているのは T_1 T_2の間で生じた鱗粉での素点上昇量の差。上述の話で言えば、 \Delta_{1,k}- \Delta_{2,k}

E4に書かれているのは解放による弾消しスコア上昇を除いた、「点符によるスコア上昇の差」。

下表には書かれていないが、鱗粉終了後に50枚点符をもらえる。(点符換算のPアイテム込み)

 

以上を踏まえて、理論値を計算。

  1.  C_1 C_{k-1}まで完全同一(とみなせる)。
  2.  C_kにおいて素点に5050の差発生。( \Delta_{1,k}-Δ_{2,k}= 5050)
  3.  C_{k+1}以降で得る点符は全部で50枚。( g(k+1, k+2)=50)
  4. 最終的に点符で得るスコアの差の理論値は g(k+1, k+2) \cdot (\Delta_{1,k}-\Delta_{2,k})=50 \cdot 5050=252500

 

この数字はE4での値とほぼ一致。

長々と書いたが言ってることは当たり前で、5000くらい素点に差が生まれた後に点符50枚黄色回収したら、250000くらいのスコア差でるよねってこと。正直上での数学記号なんか使わなくても常識的に分かる。

場合2のとき

ちょい面倒。

 

準備

  • 残機2
  • ボム3
  • 素点440000
  • 解放ゲージ6
  • P4.00
  • スコア0

で3面ラストの向日葵妖精地帯からスタートしてみる。

この3面ラストを C_kとして、あうん通1、散歩、通2、カールアップアンドダイ、通3、一人あうんのチャプターを順にナンバリングする。場合1の確認の際と同様、一人あうんがこのゲームのラストだと思い込み、最後に空のチャプターとして C_{k+7}を導入する。

点符は散歩とカールアップアンドダイ後、すなわち C_{k+3} C_{k+5}で50枚(点符換算のPアイテム込み)、一人あうん後、すなわち C_{k+7}に15枚貰える。通3で1回つぶすため、一人あうん後に出るPアイテム40枚は点符扱いされないことに注意。

 C_{u+1} C_{v+1}に相当するのは、それぞれ C_{k+3} C_{k+5}

どんな動きをするか

相違が生まれる C_kについて

 T_1では

  • 向日葵妖精地帯で素点上昇激しめ。

 T_2では

  • 向日葵妖精地帯で素点上昇控えめ。

共にあうん凸時の解放ゲージは3。

 

そのほかのチャプター

あうん通1( C_{k+1})

  • 6波目まで解放で吸う。1波目のみゲージ3、以降はゲージ2で解放する。

 

散歩( C_{k+2})

  • ボム突破 SCBなし。

 

あうん通2( C_{k+3})

  • ゲージ3凸。開幕黄色回収後、あうんの周りを1周。その後、ボム突破。

 

カールアップアンドダイ( C_{k+4})

  • ボム突破 SCBなし。

 

あうん通3( C_{k+5})

  • ゲージ6凸。開幕黄色回収後、あうんの周りを2周。その後、一機潰して7個のPアイテムは回収。最後にボム突破。

 

一人あうん( C_{k+6})

  • ボム突破 SCBなし。

 

空チャプター( C_{k+7})

  • 一人あうん撃破後の点符回収。

 

以上を踏まえて、まず理論値を計算。

まず、 C_{k+1}からC_{k+3}までは素点差が真に保存され、その具体値は \Delta_{1,k}-\Delta_{2,k}=14170。( C_{k+3}カンストするが、このチャプターでの点符回収はカンスト前に限られる) 

 f(k+1)=0 f(k+2)=0 f(k+3)=50なので、 g(k+1, k+3)=50

よって、 C_{k+3}までの点符によるスコアの差は g(k+1, k+3) \cdot (\Delta_{1,k}-\Delta_{2,k})=50 \cdot 14170 = 708500

となる。

 

次に、 C_{k+4}から C_{k+5}について考える。一番ややこしい。

 f(k+4)=0 f(k+5)=50 a_{k+3}=a_{k+4}=500000-498560+42940-28770-491440+484660=8830。よって、

\sum\limits_{n=k+4}^{k+5} f(n) \cdot a_{n-1}=0 \cdot 8830 + 50 \cdot 8830 = 441500

となる。

最後に、 C_{k+5} T_1 T_2共にカンストとなるため、 C_{k+6}以降の点符によるスコア差分は0。

 

以上より、 T_1 T_2の間で生まれる点符によるスコアの差分は

 708500+441500 = 1150000

となる。

 

一方下表より、実際の点符によるスコア差分は1123850。通2での差は695510、通3での差は427840となった。

 

比較動画

www.youtube.com